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トゲヤマガメの強制給餌

昨年の終わりにトゲヤマガメを飼い始めてからというもの、その魅力に完全に引き込まれてしまいました。
サイズ的に沢山は飼えないと思いつつ、密かに個体数を増やしています。

そんな中、少し前に拒食しているメス個体を引き取りました。
既に1ケ月以上食べていないとのことでしたが、我が家に来て2日後に立派な糞をしましたので内臓のダメージは少なそうです。
見た目にもそこまで衰弱している感じはありませんでした。

このような場合に考えられる原因は“環境によるストレス”もしくは“抱卵”ではないかと思います。

多くのトゲヤマガメを長期飼育されている亀友さんにアドバイスを頂き、まずは原因を絞るべくレントゲンを撮ることにしました。

 

撮影の結果

20150927-01卵はありません。
が、かなりガスが溜まっていました。

やはり、ストレスによる拒食症状となっているのでしょうか。
トゲヤマガメのように分布域が広い種は、環境に対しての順応性が高いイメージがあるのですが、これが意外にも非常に繊細な亀でして、モエギやヒラセ同様になかなか心を開いてくれません。

あまり気長に待ち過ぎて手遅れになっては困るので、今回は迎えて2週間が経過して食べていなかったら強制給餌に踏み切ると決めました。

そして、、、残念ながら2週間が過ぎても食べてくれず、強制給餌を開始することに・・・

以前にも書きましたが、トゲヤマガメは頭部が甲羅の中心あたりまで入ってしまう上に柔軟性があるため、私が扱ってきた中では強制給餌が難しいカメです。
失敗を繰り返すわけにはいきませんので、トゲ次郎の時に行った段取りを思い出して臨みました。

 

使用するツールは以下のモノです。
20150927-02左は複数の人工飼料をペッパーミルで粉末状にしたもので、これをOS-1などでふやかして流動食を作るのですが、分量は体重の1パーセント程度を目安としています。(整腸剤や駆虫薬を混ぜる時もあります)

 

まずは頭を掴むべく、カメを水の中に入れて呼吸するために顔を出すのを待つわけですが、かなり衰弱している個体でない限りは素早い上に力もあるので簡単にはいきません。

頭部をホールドできた後は細めのドライバーなどで口を開け、そのまま猿ぐつわ状に押さえ付けてチューブを胃の辺りまで差し込みます。

 

流動食を注入中
20150927-03この時、カメの体を垂直にすると自然と首を伸ばしてくれる個体が多い気がします。

注入後は吐き戻さないよう、速やかにケージに放して終了です。

私はこんな感じでトゲヤマガメの強制給餌をしていますが、作業の過程で無理をして怪我させないように充分注意しなくてはなりません。

しばらくは3日に一度の頻度で続け、肉付きが良くなってきたら再度餌付けにトライします。
というか、このサイズだと体力が戻ってきたら強制給餌が出来なくなると思われます。

無事に回復してくれるでしょうか。。。

 

 

ちなみに、こんな元気なペアもいます。 20150927-0420150927-05このペアは全く物怖じしませんので、やはりワイルドとはいえ個体差はあるようです。

 

以前、某動画サイトにてトゲヤマガメが孵化する映像を見ました。
あのトゲトゲのベビーが卵を割って出てくる姿に激しい興奮を覚えました。
いつの日か我が家でも産まれて欲しいと願いつつ、飼育を頑張りたいと思います。

 

うーん、マニアック。。。(笑)